1.魔術師 (Ⅰ.The Magician)

大アルカナ22枚

1.魔術師 (Ⅰ.The Magician)の意味、解釈、リーディング

1.魔術師(Ⅰ.The Magician)

1.魔術師(Ⅰ.The Magician)

魔術師(マジシャン)というと“手品師”のイメージが強いため、このカードをどのように解釈すればよいのかいまいち解りにくいところがあるかもしれません。

魔術というものを、広い観点から見てみることとしましょう。

私たちの身のまわりには強い意志と、綿密な準備と、高度な技術によって創造されているものがたくさんあります。

水道、ガス、電気などの生活インフラもそういった「創造」のひとつと言えます。個人の例では、一流の料理人は高度な技術を磨き上げることに熱心です。

大アルカナ 1番
宇宙観
※諸説あり
水星(思考、知性、コミュニケーション)
カードからのメッセージ 何かを成し遂げようとするとき、「下準備」に力を入れるものです。魔術師のカードは(タロットデッキによっては奇術師と書かれているものもあります)、具体的な準備をしてから物事に挑む前向きなエネルギーに満ちています。そして、創造には想像力が欠かせません

キーワード・キーセンテンス

オリジナリティ
創意工夫
創造と想像、ビジョン
スタートさせるために準備をする
環境を整える
表舞台と裏意志
才能を伸ばす・開花させる
センス
変化し続ける(限界を超える)

魔術師の逆位置

逆位置や周囲のカードとの並びに不調和を感じる場合は、創造と想像が黒魔術として行われていないか振り返ってみるとよいでしょう。ペテン師(詐欺師、イカサマ師)のように、誰かを騙す行為は本来あるべき魔術師のエネルギーから最も遠いものです。

実占例では、有名人になりたいがために他者のアイディアを盗用したケースで、逆位置とネガティブな組み合わせで出現したことがあります。また、未熟さや経験値の低さを教えてくれたり、そもそも「何を創造したいのか明確でない」ことを示唆してくれたりも。動機や欲求ははっきりしていますか?

恋愛面・仕事面のキーセンテンス:
マンネリ・ワンパターン化しているなら、変化を取り入れる
小手先で対処せず、本腰を入れて取り組むと吉
自分に限界を設けない
知的なコミュニケーションを心がける

絵に注目してみましょう

1.魔術師(Ⅰ.The Magician)解説

1.魔術師(Ⅰ.The Magician)解説

大地の花々は天へ向かって咲き、頭上の花は大地へ降りてくるように咲いています。天地のエネルギー交流が見て取れます。


魔術師は白い服に赤いローブを着ており、足元に咲き誇る花は白い百合と赤い薔薇。白と赤の強調が見られます。

純粋さや他の色に染まっていないことを表す白と、情熱や生命力を表す赤。これから新しく何かにチャレンジする人を色で表現するならば、紅白以外に考えられませんね。


頭上にあるのは無限大のマーク。限界の無いこと、つまりは変化し続けることを表します。


右手に白い杖を掲げ、左手は地面を指さしているポーズについてはこの次で説明します。


魔術師の前に置かれた台の上には、この世界を成り立たせているものが用意されています。
ワンド(杖・棒)、ソード(剣)、カップ(杯)、ペンタクル(コイン・貨幣)。

ワンドは火のエレメントであり、意志や情熱、思想。
ソードは風のエレメントであり、知力や秩序、闘争。
カップは水のエレメントであり、愛情や感情、インスピレーション。
ペンタクルは地のエレメントであり、富やあらゆる物質。

魔術師はこれらを材料とし、道具とし、「創造」を行うのです。


1.魔術師と水星

魔術師のカードは水星が司ります。水星は知性、コミュニケーション、文章を書く、言葉で伝えるなどの思考の星です。

魔術師は「創造」を行いますが、決して無から生み出すのではありません。強い意志と、磨き上げた技術と、丁寧に仕込まれた下準備と、魅せる工夫があってこその創造です。

アファメーション

天と大地からの恵みとエネルギーが私を満たします。私は、感動と喜びの作り手であり、アイディアを形づくります。

まとめ

「自分にはこれといった特技もスキルもないから」と、自分を諦めている人には、魔術師の苦労は決して見えません。

このカードが出たらまず思い出してほしいのは「自分で自分を諦めていたら何も始められない」ということ。あなたの創造性や独自性にスポットライトを当ててみましょう。

そして、技術や技能をどのように見せるか?知ってもらうか?これらのことは技術を磨くのと同じくらい重要なのです。

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